第8章 魂の雪蛍
締め付けが強くなって、持っていかれそうになるのを堪えて、そのままの入ったままの体勢で、居間に上がり、座布団を手繰り寄せて頭に敷いてやり、横たえる。
汗で互いにぐっしょり濡れた体が潤滑油のように滑って擦れ合うだけでも気持ちが良い。
もう一度軽く口づけ、
ゆっくりと律動を再開する。
頬を赤らめて潤んだ目が俺を物欲し気に見つめた。
「気持ち、いい……。…もっと、ちょうだい。」
「くれて……やるよ…。」
イタズラに口角をつり上げて、最奥をつく。
一際大きな喘ぎ声と共に、大きく体がしなった。
俺の額から顎を伝って汗が流れ落ち、白い肌に落ちて滲んだ。
自分の中に猛獣が憑依したかのように激しく腰を打ち付ける。
パンパンパンパン
律動を速めるほど、叫び声に近い喘ぎ声がさらに俺の情欲を掻き立てて快感を煽る。
「桜華……ぐっ、……気持ち、いいか?」
「あ"、うぐっ!いいぃ!………壊れちゃう!ああぁぁぁ!」
桜華は何度めかの絶頂でガクガクと体がしなり、達した女の顔になった。
間一髪で堪えた俺の方は、はち切れそうな腫れ上がった魔羅を引き抜き、桜華を腹這いにして再度引き入れた。
「ちょっと、待って!」
「待たん。」
「そんな、あ"……っ!達した、ばかりで……あん!」
目の前には細い背中全体を彩る傷の痕と"結"の痣。
右の脇から上体を起こすように支えて口づけながら腰を振る。
小間切れになった儚い喘ぎ声のまま後ろを振り向いていた。
口づけて声を奪う。
咽まで絡むくらい深く口づけながらお互いを見つめあった。
もう、このままひとつに溶けて混じりあいたい。
限りなく幸せなこの瞬間
体の芯から燃え上がるような想いと欲は
即ち全てが桜華へのものだ。
「や!……は、…っ!狛治!一緒にイく時、抱き締め……たいの……」
何て可愛い願いを、愛おしい声で言うのだ…!
何かが弾き切れたように、乱暴に体を反転させて、獰猛な獣に成り下がった視線を桜華に見せつけると、
一瞬目を見開いて両手を広げた。
強引に抱き寄せて痛いくらいに腫れ上がった魔羅を杭のように打ち沈めると、ぐちゅりと音をたてあっけなくそれを飲み込んだ。