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鬼ヲ脱グ【鬼滅の刃】

第7章 残されていた愛 繋がる愛



「桜華の先天性の力がある血で、少しずつ人間の体質になりつつある。

少なくも、桜華を見つけたときから人を喰らうことも襲うこともしていない。

鬼は元々人を喰らわず死んだものなど聞いたことがないが、完全に人の血肉を喰らわず生きれるよう桜華の血のみ本人の同意の上飲んできた。

今は飯は人並みに食うし、3日に1度4時間ほど寝るようになったところだ。」


淡々と答え、桜華の力の事、今までの経緯を話をした。

杏寿郎は頷きながら、疑問に思うところを尋ねながら真剣に話を聞いているようだった。



「他に聞くことがあれば出来るだけ答えてやるつもりだ。

念を押すが、俺が桜華と逃げることを決めてから一度も桜華や他の人間に危害を加えることはしていない。これからもだ。

そして、無惨や無惨の支配下の鬼どもを葬るという意思が変わることは、日神楽一族、ここの鍛冶職人たちやこれから手にする日輪刀に誓ってない。」


そう話を締めると杏寿郎は、なるほどと大きく頷きながら、今までの話を整理するような表情になる。


そしてその心は二人と話していくうちに、二人の強い信頼と絆、想いの強さを強く感じた。


恋仲だとは一言も言ってはいないもののずっと二人で1年近くもの過酷な時を二人きりで乗り越えて培ってきたことを思えば想像するに容易いこと。


それにやれ"鬼の分際で"とか、"鬼だから"という生半可な言葉はかけるべきものではないと心の底から思った。


無惨の血の呪いを受けた鬼が、無惨に背くことがどれだけ命に関わることなのかも知った上で、陰謀など、話している心に裏があるなど疑う余地もない。


「今の言葉や話、ここに来て二人を見て、疑いや不振に思うところなどない。

狛治殿の強い覚悟を確かに感じ取った。

ひとつ聞くならば、これまで多くの人間を喰らってきたことにたいしてどう思っている。

君はどう償うつもりでいるのだ?」


杏寿郎はわざと悪戯な質問を投げ掛けた。
それは誰しもが鬼である狛治を責め立てる材料になりえるからだ。


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