第7章 残されていた愛 繋がる愛
「桜華様、狛治様、お二人の闘いぶり感銘いたしました。
我々は先代からあなた方が鬼がいない、生まれない世界へと導いてくださると期待の気持ちを受け継いでおります。
だからこそ、桜華様の刀扇の如く天下一品、一世一代の日輪刀を打たせていただきます。
その間に、お二人はもっと武術、舞を極めながら、その刀が出きる様子を見守っていて欲しい。
そう思っております。」
巧一がそう頭を下げる。
桜華と狛治も、敬意を表し頭を下げる。
「そうさせていただきます。まだまだわたしたちは強くならねばいけません。
戴いた指南書に記載してあることを全て習得し、ここを発てるよう、鍛練してまいりたいと存じます。
そして、日輪刀ができていく様子を見られるのはとても光栄なことでございます。
是非とも見守らせてください。」
「はい。では、明日から本格的に設計から話してまいりとうございます。
また、形状が決まりましたら試作して、狛治様にお持ちいたしますので、使い心地や扱いやすさを見ていただきとうございます。」
「承知しました。よろしくお願いします。」
話がまとまり、明日から
刀剣の製作を携わる細手塚家と
桜華と狛治の鍛練の日々と
それぞれの闘いを迎えることとなった。