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鬼ヲ脱グ【鬼滅の刃】

第7章 残されていた愛 繋がる愛




猗窩座が拳で迫りくる桜華を迎え撃とうとした刹那、虹色の残像がゆらりとして彼女の姿を映す。


飛び上がった桜華は身を翻して宙に反転した状態から猗窩座の背を狙って横に斬り払おうとするも、それに気付き後ろにのけ反る。


ゴォォと炎を纏う刀扇がすれすれのところを横切ると続けざまに縦横に刀扇が舞う。


それすらも交わして体勢を整え直し、猗窩座は面白いとでもいうような笑みを浮かべ、拳の連打を高速に打ち込んだ。


桜華は右の刀扇で受け流し顔色ひとつ変えず背後に飛び退き直ぐ様地面を蹴って飛び上がる。


左右の刀扇が其々に弧を描いて紅い炎が上がり、振り向いた猗窩座の右腕を削いだ。



「成る程。見た目以上に焼かれるな。」


そう言いながら、右手を振りっ払うように伸ばすとグシャっと音をたてて完治する。

(思ったより再生が速い。上限でもやはり上のクラスでは父のように刀を熱くしなければならないのでしょうか…)

この人でなければ知り得ない情報がまだ沢山あると思うと

桜華はふわりと口角を上げ剣舞を舞い続けた。


「お気をつけくださいね。」


「破壊殺」


猗窩座の構えに反応して次の舞の構えをとって先程より鋭い目付きで駆け出した。


「鬼芯八重芯」


桜華を迎え撃つ連続の打撃を
右の刀扇を中心に大きく描いた炎の渦の斬撃で迎え撃つ。


突如威力が上がった炎に猗窩座は口角を上げて飛び退く。


「いい。舞を武術に変えて初めてだというのにこの威力だ。

流石だ。

これならどう出る?」



獰猛な笑みを浮かべて試すように桜華を見据えた。


それを見た桜華も察してそれに見合う刀扇の舞の型を構える


「終式」


桜華は睨み上げるように猗窩座を視線で捉え、技を発動させる。



「青銀乱残光」


百発の強力な拳の連打の雨が青い閃光と共に桜華に振りかかるも、炎の竜のごとくうねり舞う炎に掻き消されていく。


「素晴らしい!やはり素晴らしい!

もっと力をつけていこう。お前ならまだまだこれからだ!」



猗窩座を見上げる桜華が突如飛び上がった。

目の色がそのまま攻撃するような姿勢で刀扇が突き迫ってくる。





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