第4章 ■イエスマンしてろってか■
──翌日の私の部屋
「邪魔するぜ」
『ん、どうぞ』
事前に連絡を受けて部屋にやってきたゾンビマン。お部屋デートだ。色んな話をして、軽いスキンシップをして帰るのがまた、私の想像する恋人らしい行動だ。お部屋デートは初めてじゃない。私はぎゅっと抱き締められるのが心が満たされるから好きだ。
ゾンビマンは玄関から私の後に続いて部屋に上がる。
ミニテーブルすらない、広く感じる部屋に差し掛かり、足音は止まる。
私が振り返るとゾンビマンはある一点を凝視している。
「…いいのか?」
『何が?』
「だから、今日…ここで、お前を抱いちまっても良いのかよ?」
『急にどうしたの?部屋でその…えっちな事はしたくないんですけど?』
壁薄いし。
信じられないという顔で私の顔を見る。
私何が不味い事やっちゃいましたか?
ゾンビマンはつかつかとベッドに近づき、新しい家具を手にした。サイタマから貰った派手なクッションだ。
『あっ、それ良いでしょ?座布団代わりにすれば床に直に座らなくて良いよ』
「そういうんじゃないぞ、これは。これはな、言葉に出さずとも意志を伝えるものだ」