第98章 悲しい結末2
貴方side
しかし、いつものごとくコナンは小五郎さを眠らす
小五郎「ほげっ?!……いいのか?伴場、本当に」
伴場「え?」
小五郎「本当にこの店から出ちまってもいいのかって聞いてんだ」
伴場「そんなこと言ったってしゃーねぇだろ。こうなりゃ警察署で無実なのをわかってもらうしか…」
小五郎「そうか…だったら、お前は犯人じゃねぇよ」
全「?!」
小五郎さんが言ったその推理に、私以外の全員が驚愕
目暮「おいおい毛利くん。いくら彼が任意同行に従ったと言っても、犯人じゃないとはならないんじゃないかね?」
小五郎「では思い出してください。初音さんの車が炎上した時の状況を。この店から駐車場に出る扉は、雨が降っているから鍵がかけられ、トイレの窓からの出入りも水たまりに犯人の足跡が無かったことからありえない。となると、店の正面の扉から出るしかないが、主役である彼が店から出たのなら誰かが覚えているはずですよね」
安室「覚えてないのではなく、気づかなかったと僕なら推理しますけどね」
目暮「どういうことかね?!」
安室「トイレで変装したんですよ。あらかじめそれ用の服をトイレに隠しておいて、例えばニット帽を被り丈の長いウィンドブレイカーでも着れば誰も彼とは気づきませんよ。彼は最初に皆さんの前で挨拶し、変装前の服装を記憶させていますしね」
伴場「じゃ、じゃあ車が燃える直前におれが初音にかけたあの電話はどうなんだよ!泣きながらさようならって言ったんだぞ?!」
安室「本当に燃える直前にかけたんですか?」
伴場「なに?!」
元の場所に戻るようにこちらへ来た彼に、安室さんはさらに続ける
安室「本当は変装をして、駐車場で彼女を待ち伏せ彼女が車を降りたときに電話をかけたんじゃないんですか?その電話に気を取られた隙に、彼女を気絶させるためにね」
多少抵抗されはしたものの、車に押し込んだ彼は車に火をつけ急いで店に戻り、トイレで元の服装に戻ってウェイターである僕にわざと殴りかかって怪我をし、彼女に引っ掻かれた傷をごまかした
そしておもむろに彼女に電話するそぶりを見せ、遺言めいたことを言われたことを周囲の客に思わせ、窓の外に目をやって炎上した車を客たちに見つけさせる
そのときにスプレー缶が爆発してラッキーでしたね、と安室さんは推理を披露する