第96章 ウエディングイヴ4
貴方side
安室「依頼主は新郎である伴場さん。彼女が最近誰かと会っているので探って欲しいと依頼され、密会現場を突き止めることはできたが相手の男は帽子とフードを着ていて誰だか分からない。でも、その時聞いた男の声がウェイターの僕に似ていたので、僕をテーブルに呼んで注文をし、改めて声が同じだという確認して同一人物だと伴場さんにサインで伝えたというところでしょう」
その直前に彼が伴場さんとトイレで会ったのは、今からそうするという報告をしていたのだと、安室は推理した
安室「違いますか?」
春岡「そのとおりだよ。まさかアンタが探偵だなんて思わなかったんだ。尾行しても撒かれちまったしな…」
萩原「…降谷って、探偵だけでやってけるんじゃない…?」ボソ
貴「確かに…勘とか鋭い時ありますしね…」
松田「…ふん。笑顔とか敬語とかは、辛気臭くて見てられねぇけどな」
貴「ちょっと、陣平さんっ…聞こえてますっ」汗
安室さんは、陣平さんを皆には見えないように睨んでいた為彼に知らせると気付き別の方向を向いている
☆☆
貴「……!そういえば伴場さん、車が炎上する前に彼女に電話して自殺をほのめかすメッセージを受け取ったって言ってましたよね」
伴場「あ、ああ。泣きながら"さようなら"って…」
目暮「ふむ…」
そして証拠として、伴場さんは自分の携帯の通話履歴を見せた。蘭が通報に手間取ってしまい、見ると30分の合間があって警察や救急車がつくとすでに手をつけられない状態に
貴「…そういえば、車の座席は燃えにくい素材で作られてましたよね?どうやって…」
松田「それは多分スプレー缶と紙と段ボールが原因だ。なんで入ってたかは謎だらけだがな」
伴場「今夜、パーティーが終わったら2人で型紙当ててデコる予定だったんだ…」
説明と同時に目暮警部にメールを確認するよう伴場さんが促し、トイレに入る原因となった電話の前に届いたメールを目暮警部が見つける
そこには、彼女がネイルサロンから帰るというメッセージも入っていて
その結果、車の中の可燃物の存在や彼女が戻って来る時間も知っていたことになる
つまり、彼が初音さんを殺害したという、疑いが晴らしにくい状況に陥った