第94章 零さんの偽名
貴方side
萩原「!」
松田「な、お前、ふる」
ゲシッ!
松田「いてっ!」
ウェイター「すみません、足が滑りました」ニコ
松田「…っ…てめぇ…」
陣平さんは、勢い良く零さんに蹴られる
貴「あの……れいさ…」
スッ…
安室「…ヒロから聞いたと思うけど、これからは人前では"安室透"という偽名で呼んでくれ。……後は、初対面で会ったという事で接してくれ、良いな?」
貴「……あ、はい。宜しくお願いします」
いきなり顔を近づけながら話す彼に、驚きながら頷く
松田「…コイツに色目使ってんじゃねーよ、ウェイターさん?」ニコ
安室「使ってません。それに、彼氏でもない貴方に言われる筋合いはありません」ニコ
………………
松・安「…」ゴォ……
貴「……あ、あの…」
萩原「大丈夫大丈夫。昔からあんな感じで仲悪い感じあるから、ほっとくのが一番」
……でも、お互いから凄い黒いオーラ出てるんだけど…冷汗
レストランの死角外なので、他の皆はこの険悪感に気づいてない
★★
そして数分後、トランクに積まれた伴場さんのスーツケースの中にあったヘアブラシとDNAを照合した結果、一致した
伴場「なっ?!俺が犯人だって言いたいのか?!」
高木「あ〜いえいえ。まだぴったりと一致したわけではないので…できれば本人の承諾を得て正確に判定したいのですが…」
伴場「ふざけんな!!」
犯人と疑われ、苛立ちを隠せない伴場さんが荒れている様子を見た小五郎さんが落ち着けと宥めに入る
小五郎「伴場、お前はやってないんだろ?」
伴場「当たり前だ!!」
安室「……ですが。彼女に抵抗され掴まれた怪我を誤魔化すため、わざと僕に殴りかかってきた場合も考えられますよね」
伴場「なんだとてめぇ!!」
?「ふん、よく言うぜ。愛しい女が誰かのものになっちまう前に殺しちまったんじゃねぇのか?ウェイターさんよ」
安室「…え?」
目暮「ち、ちょっと待ちたまえ!どういうことかね?!」
サングラスの男が告げる新たに現れたかもしれない容疑者候補に、目暮警部が話を整理すべく待ったをかける