第92章 ウエディングイヴ1
貴方side
蘭「お2人は一目惚れって聞きましたけど…」
伴場「ああ…。出会った瞬間に運命を感じたよ!」
加門「やっと会えたって感じがして…」
蘭「へぇー…」
2人は血液型も境遇も一緒。黙っていてもお互いの考えている事が分かるらしい…凄い偶然だなぁ
その時、チョコケーキが運ばれるがケーキは皿ごと伴場のズボンに落ちてしまう
ウェイター「す、すみません!」
貴「……!?」
加門「あらー、ケーキ踏んじゃってるわよ!?」
伴場「ズボンにもベットリだ…」
ウェイター「本当にすみません…。自分、ここのバイト今日が初日で」
加門「大丈夫!それよりズボンを拭くおしぼりとか持って来てくれる?」
ウェイター「は、はい只今!」
……今のウェイター、声が似てた。……まさか…
☆☆
ガタッ
いきなり初音さんが、席を立つ
伴場「お?どこ行くんだよ」
加門「ネイルサロンよ。剥がれてきちゃったからデコってもらいにね」
伴場「んなのやんなくてもいいだろ…雨かなりキツイし…」
加門「ダメよ、予約しちゃったもの。それに、サロンのスタッフは全員女性だからご心配なく」
伴場「…前にも言ったけど、浮気なんかしたらただじゃおかねーぞ」
加門「…それはこっちの台詞よ、旦那様」
そう言い初音さんは、目の前でキスしてネイルサロンに出かけてしまう
…なんか、見てるこっちが恥ずかしいんだが…
★★
バリンッ
ガラスの割れる音がして、そちらへ振り向くと、先程の眼鏡のウェイターさんが伴場さんとぶつかっていた
女ウェイター「ちょっと、何しているの?!」
ウェイター「い、いや…いきなりこのお客さんが殴りかかってこられて…大丈夫ですか?」
伴場「触んな!」
伴場さんが怒りを込めて叩く、かなり酔ってるみたい
その場を離れながら携帯を取り出す
伴場「俺が今話があんのは、初音だよ…」
小さな声でそう呟きながら、伴場さんは初音さんへ電話をかける
伴場「おう初音か?今どこだ?……は?サヨナラってなんだよ。おい、初音?初音?!」
ドカンンッ
貴「!?」
駐車場の車が一つ、突然の爆発を起こす