第46章 チェックメイト
貴方side
白倉さんは大学祭の時に取った写真のデータが入ったフロッピーを貸してもらおうと伺ったそうだ
横溝「写真のデータをフロッピーに?」
登志子「ええ。主人は気に入った写真をすべてコンピューターに取り込んでましたので、写真だけじゃありません。大学の入試問題、生徒の成績表…盛岡さんとのチェスの経過と勝敗表まで入れてましたわ…」
横溝「なるほど…そのフロッピーを犯人が広田教授殺害後にごっそり持ち去ったという事か…」
細谷「でも、先生本人が全部、学校に持ってってしまわれたかもしれませんよ」
盛岡「ありうるな。あの人、ラベルに何も書かないから全部まとめて…」
白倉「それにこの部屋密室だったんでしょ?」
細谷「しかも、この部屋の鍵は部屋に落ちてたノート下にあったっていうじゃありませんか?」
盛岡「刑事さん…こりゃーどう見たって…」
コナン「…」
哀「…」
謎解きに悩む新一を、哀はじっと見ていた
☆☆
志保side 回想
志保『江戸川コナン?』
明美『ホラ、この前話したメガネの男の子よ。ホラぁ、あなたも何か用があって米花町の誰かの家に行ったって言ってたでしょ?』
志保『米花町……ああ、工藤新一…』
明美『そうそう、あの近所の探偵事務所の子よ!なんか変わってるのよね。子供のくせに落ち着いてるっていうか大人っぽいっていうか』
志保『それよりお姉ちゃん、大丈夫?なんかヤバイ事になってるって聞いたけど…』
明美『心配しないで…うまくいってるから…心配なのは志保、あなたの方よ!いいかげん薬なんか作ってないで恋人や親友の一人でも作りなさいよ!お姉ちゃんは大丈夫だから…』
★★
貴方side
哀「……無駄よ」
コナン「へ?」
哀「部屋の外で鍵を掛け、部屋の中央のしかもノートの下に鍵を運ぶなんて物理的に不可能よ。それにこれ以上ここにいるのは危険だし、無意味…諦めなさい、工藤くん…この事件はもう……」
哀は落ちているチェスの駒を手にし電話の上に置く
哀「チェックメイトよ…」
コナン(…!チェックメイト!?)