第42章 大学教授殺人事件1
貴方side
哀「そういえば、姉が殺される数年前に旅行の写真を入れたフロッピーを二、三枚送って来たのよ。研究所のモニターでひととおり見て、すぐに送り返したんだけど…その後、薬のデータを入れたフロッピーが紛失して…ずいぶん探したけど見つかんなくて…」
貴「…お姉さんに送り返したフロッピーの中に、あの薬のデータが混ざってる可能性があるってわけか…」
哀「写真のデータをフロッピーに入れたのは一緒に旅行に行った大学の先生って言ってたから、もしかしたら…」
コナン「その先生って誰だか知らねーのか?」
哀「南洋大学教授の広田正巳」
コナン「え、ヒロタマサミ…?」
哀「でもどこに住んでるかまでは…」
すぐに調べて広田正巳さんに電話をかけ、会う約束をし
車に乗り込む
哀と私は後ろに乗り、コナンは一緒に助手席に座る
コナン「おい、怜花…アイツに近づくなよ…博士も気を許すな」ボソッ
阿笠「哀くんの事か?」
コナン「ああ。組織から逃げて来たなんて言ってるけど、本当の名前も年齢も教えてくれねーし…もしかしたら、さっきアイツが言ってた事は、俺達をハメる為の嘘だったって可能性もある…」
貴「………本名なら、聞いたよ」
コナン「!?本当か!」
貴「でも、彼女を警戒してる新一には教えなーい」
コナン「なっ……」
貴「……ただ、あの子は本気で人を殺す人間には見えないな……薬も、自分の意思で作ったわけじゃないみたいだし」
コナン「!………」
新一は不満気だったが、私の言葉で俯きながら無言になる
☆☆
広田家
阿笠「こんばんはー」
登志子「ああ、阿笠さんですね。話は主人から聞いてます…」
阿笠「確か…ワシ等の前に客人が…帰られたんですか?」
登志子「ええ…主人の教え子が何人か入れ違いに来てたみたいですけど…」
正巳さんの部屋に行くも鍵が掛かっており、返事もない
登志子「あなた?変ねー…鍵なんかかけて…」
コナンは高く飛び上がり扉の上にある窓から中を覗く