第2章 始まりと再会 萩原救済編1
貴方side
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とある日、当時8歳
父はいつものように警察の仕事で居なく、私は家で留守番していた
貴「……あ、今日発売日だ」
ふと思い出したのが、密かに読んでいた幼馴染の父の小説
私は幼馴染の影響にて、推理小説にはまっていた
その最新巻が本日発売だ
…ちょっとだけ出かけてすぐ戻ればいいっか
そう考えながら、軽く身支度をし一番近いデパートに出掛ける
☆☆
20階.本屋
貴「…すみません……?」
目的の本が見つかり会計に行こうとしたら、店員さんが居なかった
それどころか先程まで居た人達が居ない、何で…
周りも余りにも静かな事、人の気配すらない
……おかしいなぁ…今の時間はどの階も混むのに
店員さんが居ないんじゃ買えない為、ひとまず本を会計場所に置き辺りを探しに行く
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萩原side
11月7日、FAX機にて爆弾予告が届いた
学生時代の同期の松田は別のもう1つの場所に、解体したとの報告がくる
自分が担当した爆弾も、トラップがあるが解体済
先程デパートに居た一般人は避難させ一安心としていた所だった
そんな時…
ガタッ
萩原「!?」
貴「……あ……あの…」
警察「こ、子供!?」
音を立てこちらを見ながら立っていたのは、俺の半分くらい背の程の小さい女の子
萩原「…君、どうしてここに?避難はさせたはずなのに」
貴「えっと、さっき来て…本屋に来たら、誰も居なくて、辺りを歩いてたら…」
萩原「……俺達が見えたんだね」
しゃがみながらここに来た経由を聞いていた
要するに避難に気付かず、その後にデパートに入ってしまったのか……何とタイミングが悪い
…………にしても、この子…どこかで会ったような……
萩原「…君、名前は?」
貴「……怜花…星川怜花…です」
萩原「星川!?……まさか、誠司さんの…」
貴「!お父さんを知ってるんですか?」
……やっぱり、あの時連れてきた子だ。面影があるからもしやと思ったけど