第8章 chapter8
何故か体育館に呼び戻される
春高前の貴重な時間 少しでも歩と居たいのに…
「とか思ってるか知らんが お前には説明義務がある」
澤村さんは真面目に話す
「いつから付き合ってたの?ってか日向は知ってたの?」
菅原さんが日向に訊ねる
「いつからってのはハッキリ聞いてないスけどね!俺合宿の時から橘の相談乗ってたんで!」
「へー相談ってことは歩チャンから月島に…へー」
ジトーっとした視線が僕に向けられる
「あーあ、でもこんな美女月島が掻っ攫って行ったら、青城大ブーイングだよね?正直モテるでしょ?」
菅原さんが軽口を叩く
「いえいえ、私なんて全然!背も高いから男っぽく思われてるし」
「確かに日向より高いしね」
「何でそこで俺!」
「まぁバレー部の俺らから見れば全然そんな風に思わないけどな〜高嶺の花的な感じなんだろうね!」
みんなが盛り上がってると
「でもツッキーなんか意外だね!」
山口が口を開く
「ツッキーが前に好きだった子は小さくて可愛い感じの子だったのに、橘さんはモデル系美人って感じだもんね!」
きっと山口に悪気はない ニコニコしてる
場の空気は凍りつく
「まぁ月島の彼女が小さかったら踏み潰されそうだしな!」
日向の一言でみんながホッとする
「てか僕…チビに目の前ウロウロされるの嫌いなんで
誰かさんみたいで」
「はぁ?!てめぇふざけんな月島!橘!こんなやつやめとけ!」
みんながどっと沸く
「誰もキミのことって言ってないでショ じゃあ僕らはこれで」
そう言って歩の手を掴み歩き出す
歩はみんなにペコっと一礼した