第10章 chapter10
「僕はやっぱり、歩がバレー部のマネージャーしてることも心配だし、他の男に言い寄られたらって思うと不安にもなる」
「嬉しいんですけど」
「はぁ?」
「だって理性と知性の権化みたいな蛍くんが、私の前では感情を乱してくれる…ヤキモチ妬いてくれたり、男の子の顔になったり」
「理性と知性の権化…」
「だからよく分かんないけど、そのままで嬉しいですってこと!実はね、東京行った時にバレーしてる蛍くん見て、あんな笑顔私見たことないな〜ってちょっと悔しかったんだけどね、でもその分私しか知らない蛍くんもいる。だからいいやって」
「ほんと、君には敵わないよ」
ー後日
「山口」
「な、なにツッキー」
「この前、山口が僕に言ったこと」
「え、なに?」
「歩は不安になったり嫉妬したりしないのかって話」
「なに…ツッキーが真剣に考えてくれてる」
山口は嬉しそう
「歩は僕をしんらい(脅迫)してるから、束縛する必要ないってさ。コワイよね」
「とか言いつつ嬉しそうだね
なんか…ツッキー変わったね」
「僕もそう思う」
ーend