第6章 chapter6
-国見side
やってしまった
許されることではないことは分かってる
分かってたはずなのに
あんなに悲しい顔をさせた
そして悔やんでも遅いけれど、出会うきっかけを作ったのは自分だった。あの日見にきて欲しいと誘った試合で、彼女はアイツを見つけたなんて…
いろんな感情がない混ぜになる
月曜どんな顔で彼女に会えばいいだろうか
そもそも彼女は学校に来るだろうか
マネは辞めるだろう いや俺が辞めれば
てか普通に警察沙汰の可能性も
なんだかもうどうでもいいか
何となく携帯を開く
新着メッセージ 橘
『今日の国見は怖かったし 許せません
でも学校来なかったらもっと許さない
部活辞めても許さない 私も辞めない
誰にも言わない だから元の国見に戻って
バレーしてる国見は輝いてる
でももうあんなことはしないで
じゃあ月曜にね』
どこまでイイ女なの 諦めさせてよ
橘
あの本には続きがある
解放された彼女は想い人の元へ行く
でも最期には男の元へ戻ってくる
高校生の付き合いなんてガキ同士
せいぜい楽しみなよ