第4章 chapter4
当日
私の家から一番近い図書館で待ち合わせることになった
時間は13時少し前
図書館前のバス停に停まったバスから月島くんが降りてきた
「ごめんね 休みの日に わざわざ」
「いやもう全然!ほんと気にしないで」
やばい
ジャージとユニフォームしか見たことなかったから
私服の破壊力がすごい
自習スペースに腰をかけると私が持ってきたノートを
パラパラとめくる月島くん
ああ、すごくキレイな手
大きくて白くて指が長くて…
この手でこの指で私をめちゃくちゃにしてほしい
図書館なのに勉強してるのに煩悩が頭を埋め尽くす
「ねぇ」
「はい!!」
煩悩を打ち消すように大声で返事
「数学はやっぱ割と進んでる、あとで少し教えてほしい。あと日本史…
「日本史すごく分かりやすいでしょ?日本史って暗記!って感じで苦手な人多いと思うんだけど。うちの先生、習う時代の主なテーマとか活躍した人物が何をしたかってこと 簡単にまとめて説明してくれるの! だからすごく分かりやすくて。そのまとめをなるべく書き留めておくようにしてるの。そしたら後に見返した時に思い出しやすいから」
「なるほどね だからすごく分かりやすいと思った
あと…字がすごいきれい コピーしていい?」
「うん いいよ」
月島くんがコピーを取るために席を外した
バクバクバクバクバク
鎮まれ心臓 そして硬筆習わせてくれたお母さんありがとう
私今日一体どんな顔してるんだろう
月島くんが戻ってきた
何か話題がないと気まずい
「か、烏野の1年はみんな仲良いの?」
チラッと月島くんを見るととんでもない顔をしている
「そう見える?」
いえ、全然 合宿中の日向への対応を思い出す
絶対話題間違ったよね
「そっちは?」
「うちは国見と金田一が同中だから、わりと一緒にいるかなぁ〜 あと国見と私は同じクラスだから、本の貸し借りとか、多分男子の中では仲良い方かな?」
「そう」
心の底から関心のなさそうな返事に
話題のチョイスを間違った後悔が押し寄せた