第1章 世界をみたくはないか?
「隊長!」ちらっとみるとジョッキ片手に顔を赤くしてる船員が笑いながら声をかけている。
「親父の大切な娘に何やってんだあ?あっはっはっは」
エースにからかわれるのは日常茶飯事。
「またパパにいいつけてやる!!」必死に腕を離そうとしすぎてるせいで##は顔が赤くなっていた。
「ははは、そんなつれないことゆうなって。くっくっく」また強く絡めてくる。
「おいエース、##が窒息するぞい」
マルコぉぉぉ!
マルコが神にみえた瞬間だった。
「それに、親父に呼ばれてるんじゃねえのかい?」
「あぁそうだった!」
エースが腕をゆるめたすきにあらん限りの力で逃れた。
「エース、お酒ほどほどにしておきなさあい」
白ひげのもとに走りながら##は高らかに声をかけた。
「パパ、はいってもいい?」
ドアをノックしながらきいた。
「おう来たか。はいれ」
ガチャっと開けるとベットに腰かけ、酒をグビグビ飲んでいる四皇のなかでも最強といわれる白ひげがいた。
「なあに、パパ?」
さっさっと白ひげの膝の上に乗って白ひげをみあげる。
「いやあな、お前ももう16だ」
いつになく真剣な面持ちで話している。
「世界をみたくはねぇか?」
白ひげは話しはじめた。
「いいか、お前は俺の実の娘だ。俺のたった一人の血の繋がりがあるやつだ。もしそのことを海軍が知ればお前が狙われる。」
##はコクンと頷いた。
いつも言われている。
重々承知していた。