第1章 例のあの部屋シリーズ① 不死川兄弟の場合
抑えている手とは反対の手での顎を掴む。ごつごつとした大きな手で頬を挟まれると、思わず口が開いてしまう。そこに人差し指を咥えさせられる。
「おっと、噛むなよォ?」
言われなくてもそんな事は恐ろしくて出来やしない。わかって言っているのだ、この男は。
「いいか、よく見ろォ。俺の弟の初めてを頂けるんだからなァ」
何も経験がない訳じゃない。でも経験豊富な訳でもない。こんなサイズのモノは見た事がなかった。
「いいかァ、根元から綺麗に舐めあげろ。先っぽまで大切にしろよォ」
「ふぁ、ふぁい」
「ちょ、や、」
狼狽える玄弥をよそに、人差し指を抜かれるとその唇で玄弥の竿の根元に唇を落とす。
(今は何も考えるな……この部屋から出る事だけを…)
自分の心を殺す事には慣れている。今回も出来るはずだ。泣くな。
根元から先を舌先でチロチロと、幼い子が飴を大切に舐めるかのように、丁寧に丁寧に舐め上げる。
「………!?」
感じた事のない、頭が痺れる様な快感が玄弥を襲い始める。恐怖さえ感じるような快感だった。
ソレが大きくなるのに時間はかからなかった。
「ほう、既に剥けてるとはなァ。そろそろ頃合だ、咥えろ」
心を殺してしまえば辛くはないはずなのに。目に浮かぶ涙を落としてはいけない。それは行為以上の屈辱を悟らせてしまう事になる。だからは返事をせずに、そのまま咥えこんだ。
「あっ、だ、や、やめ…」
玄弥から嬌声が漏れる。
ゆっくり咥えても、半分ちょっとしか収まらない。仕方がないので、根元の方には手を添え、ゆっくりと動きだす。
「知ってるじゃねぇかァ?俺もそろそろ楽しませてもらうぜ」
膝立ちしているの隊服のベルトをさっと外し、ズボンを股引きごとずり下ろす。一瞬での雪の様に白く丸い尻が丸見えになる。
「んっ!?……んぐっ」
「おっと…誰が止めていいって言ったかァ?」
突然の羞恥に振り向こうとしたの顔を再び玄弥の方へ押し付ける。
「玄弥……お前自分で支えてろ」
「えっ!?あっ…」
単調なリズムで刻まれる快感の律動に、つい反応が遅れてしまう。
兄に言われるがまま、の頭を支える。
「こ、こうか…?大丈夫か?」
玄弥が聞いても答えられない。止めるとまた何を言われるかわからない。