第2章 例のあの部屋シリーズ② 冨岡義勇の場合
だが、それは叶わなかった。
掴んでいた義勇の左手を離した瞬間、逆に手首を握られ、引っ張られてしまう。
そのまま引き寄せられ、彼の顔が至近距離に迫った。
「俺は頭にきてる」
さっきまでの可愛い顔とはまるで別人の様に、静かに彼は告げた。
「人に何かを握られたままでいるのは、性にに合わない」
義勇はゆっくりと腹筋のみで体を起こす。彼の凄みの押されて、は言葉を飲み込んだ。
「んっ…!」
お互いにまだ繋がったまま、正面に向き合う形となったところで、義勇は突然、の唇を奪った。
吸い付き、彼女の唇に侵入する。突然の事で何も出来ない彼女の口内を蹂躙していく。
しばらくすると、の胎内で、義勇が再び固く、大きく、質量を膨張させていくのがわかった。
「んっ…ちょっと……ふぁ…」
言葉を紡ぐ為に唇を離してもすぐにまた吸い付かれてしまう。
出来上がったモノが入るのとは違う、中でどんどん大きくなっていくという不思議な感覚が、の下半身を痺れさせていった。
もっと気持ちよくなりたい、そんな欲情がの頭を支配し始めた。正面に向かい合ったまま、義勇にしがみつき、腰が自然と動いてしまう。
だが。
「だめだ。動くな」
冷たく鋭い義勇の一言で静止する。
次の瞬間、は仰向けに押し倒されていた。
「俺が動く」
そっと耳元で囁かれるとぞくぞくとした電流が体を駆け抜ける。
「……できるの?」
煽るように笑みを浮かべると、義勇は表情ひとつ変えずに、既に入りきった自身を最も深いところまで、一気に突き上げてきた。
「ひゃ……いや……あっ…」
奥の奥、子宮口の入り口に義勇の先端が何度もぶつかり、その度に耐えがたい快楽が全身を駆け巡る。
「これがいいのか?…ふむ」
自分の動きと#NAME1#の反応を確かめるように、角度や速度を変えてくる。
透明な彼女の蜜と、先刻、胎内で吐きだした義勇の精液が混じり、半透明な液が結合部から漏れ、#NAME1#の内ももを濡らしていた。
「……」
その光景がとても官能的だったが、義勇は言葉にする事はなかった。
そして#NAME1#にも耐えがたい絶頂の波が襲ってきていた。内部はひくつき、彼がナカのを擦るように出し入れし、時に激しく突くたびに、嬌声をあげてしまう。