第2章 例のあの部屋シリーズ② 冨岡義勇の場合
それが、師匠が私に与えた使命だと信じている。
酷いとも言われかねないだろうが、宇髄はが義勇に思いを寄せていた事も知っていたのだろう。少なくとも彼女はそう感じていた。
「さすがは冨岡義勇、なのかしらね」
四つん這いんになって義勇にせまる。
「こんなに感じちゃうなんて」
人生いろいろあって、冨岡に初めて会った時には既に男性経験というものはあった。鬼殺隊に入ったあとも、幸か不幸か異性に困ったことはない。
だけど、こんなに興奮した事はなかった。
性行為などは所詮、女性として生き抜く為に差し出すもの、時には最良の武器として役に立つぐらいにしか思っていなかった。
「お礼をしなきゃね」
仰向けになった義勇の腰に跨る。そのまま体を屈めると、義勇の唇に己の唇を重ね合わせた。
はぐっしょりと濡れた自分の秘部を、義勇の魔羅に擦りつける様に動き始めた。
ぬちゃっと卑猥な音を立てて擦られる度に義勇のそれは質量と硬度を増していく。同時に重ねた唇からはお互いの吐息が漏れては、その声を防ぐように更に舌を絡めあった。
(さっきよりも上手くなってる…)
ほんの少し経験しただけなのに、義勇の口づけはどんどん上手くなっていた。防戦一方だったはずが、今はの口内へと遠慮なしに入ってくる。
やがて義勇のそれがギチギチになってきた頃を見計らい、が唇を離した。
「ねえ…」
腰だけを器用に使い、さらに蜜を絡ませるように擦りつける。
「あっ……」
唇が離れた事で、義勇の喘ぐ声がその喉から漏れ出てくる。
「どうしたい…?」
少し腰を浮かし、彼の剥き出しになったカリの先っぽをギリギリ入るか入らないかのところで責めあげる。
「………わからない……」
一生懸命、自分を押し殺しているのがわかった。
「わかるわよ」
男根の全体を数回擦り、時々、先の方を自らの入り口付近へとあてがう。
(あまりにもしぶといと、私の方が負けちゃいそう)
今すぐに好きにやり込めたいという欲情を押し殺し、余裕のある素振りでは続けた。
「ほら、ここ。どうしたいか、その美しいお口で囁いて…」
「………ったい…」
義勇が顔を紅潮させながら、やや恨めしそうに声を出した。
「んー、聞こえない。もう一度、言ってみて」