第2章 例のあの部屋シリーズ② 冨岡義勇の場合
「どうして俺がそんな事をしなくてはならない」
器用に片腕で体を支え、座ったに詰め寄った。
義勇の端正な顔が近づくだけでゾクゾクしたが、それを表面には出さずに、彼女も続ける。
「そうね、さっき気持ちよかったでしょ?私も気持ちよくなりたいって思うのは悪い事じゃないはずよ」
言うと同時に、義勇が体を支える左腕を右手で払いのける。思わぬ行動に、彼はの体の上に倒れ込んだ。
「ほら…ね?お願い…って言ったらやってくれるかしら?」
掴んだ義勇の腕を自らの乳房へと持ってくる。
(何だこれは)
こんなに柔らかく触り心地の良いものに触れたのは初めてだった。無意識に手が動き、乳房を揉みしだいてしまう。
「……ね?」
薄く頬を染めたの顔を見ると、先ほど落ち着いたばかりの股間に、また熱が籠もり始めるのを感じた。
「……ああ」
とりあえず、承諾してはみるが、どうしていいかさっぱりわからない。初めて見るその女性自身に、おそるおそる舌を伸ばしてみる。
「ひぁっ……」
つん、と舌先が当たっただけなのに、が嬌声をあげた。試しにもう一度、軽く舐めてみると、今度はビクンと体が反応しているのがわかった。
「……そういう攻め方で来るつもり?」
「気持ち良いのか?」
今度は舌の表面を全体的に使い、割れ目を大きく舐め上げた。すると、その秘部の奥からとろりとした液体がわき出てくるのがわかった。
(何だろうこれは)
本能的に、口を付け、まるで吸い物で啜るように、じゅるりと吸い上げる。
「んひぃっっ……」
「………美味しい」
初めて口にするその液体は、とろりとしていて蜜のように甘く、それでいて舌が痺れるような刺激に溢れていた。
舌先で遊び、舐め上げ、いっぱい出てきたら吸い上げる。それを繰り替えしていた時だった。
「も、もうやめっ……!!」
突然、が足の裏で義勇の額を押して、自分の体からひっぺがす。
彼女の方を見ると、目は涙で滲み、息はあがり、とても辛そうだと、義勇は思った。
「す、すまない。悪気はない」
「いや、謝ることじゃ……」
しゅんとする義勇に思わず胸がキュンとなってしまう。
(おっと、あまりの可愛さに、自分の責務を忘れるところだったわ。今日の私は”導く”のが使命)