第24章 暴走
サニー号に乗ってから、あたしの服は全てロビンやナミから借りたものだった。(パンクハザードでローがあたしの荷物を船ごと沈めてしまったからね…!)
貸してくれるのはとってもありがたいことなんだけれど、残念ながら一つ問題があった。それは、彼女たちの大胆かつ派手な私服を着こなすのは、あたしにはハードルが高いということ。
もうちょっと率直に言うと。
…彼女たちの服はどれも圧倒的に布面積が少ないのよ。
体のラインがくっきり分かる…というより、こう言っちゃなんだけど、ほとんど下着と変わらないような服ばかり。
豊満な胸やしなやかな肢体を惜しげもなく披露している彼女たちを見ると、女の私ですらどきどきしちゃう。
麦わらの一味はそんな彼女たちとどうやって一緒に過ごしてきたんだろう?とたまに不思議になる。
ま、(約1名を除いて)彼らが全くもって平然と、淡々と、なんでもないように接しているところを見ると、彼らにとってはこれが当たり前なんだろうけど。
ほんと、慣れとは恐ろしいものだわ。あの完璧なプロポーションを前にして鼻の下が伸びないなんて。
あたしは半ば感心しながら、そんな彼女たちを横目で見つつ、できるだけシンプルで無難そうな服を選んでいた。
そりゃあたしだって、あんな風に着こなせるなら着てみたいと思った服はいっぱいあったけれど。このスタイルで着たところで似合わないと鼻で笑われるのがオチでしょう。だから、あえて挑戦しようとは思わなかったのだ。
実際、ドレスローザに着くほんの少し前に、ナミがあたしに"ある服"を貸してくれたことがあったんだけど…。