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マリージョアの風【ONE PIECE】

第20章 遺書


まず、パンクハザードの実験施設のことを書かねばなりません。何のためにその実験が行われていたのかを。


先日も書いた通り、パンクハザードには世界政府によって優秀な研究者たちが集められていました。その中でも群を抜いていたのがDr.ベガパンクという人物です。


彼の功績は数え切れないほどありますが、この世に最も影響を与えたものとして一番に挙げられるのは、やはり"血統因子の発見"でしょう。


血統因子とは、謂わば"生命の設計図"のことです。


親から子へ"受け継がれるもの"、"受け継がれないもの"、また、"命あるもの"と"ないもの"の違いが、それによって全て説明がつくと言うのです。



Dr.ベガパンクは若年の頃から、同じ志を持った仲間と共に血統因子の研究を行ってきました。無法者たちの集まりのようなチームだったようですが、彼らの実力は本物でした。



彼らの違法性やその能力の高さはすぐに世間に知れ渡ることとなりました。ですから、世界政府に目を付けられたのは無理もない話だったのかも知れません。


政府は、金と権力によって彼らの所属する研究チームを買収しました。そして、パンクハザードで世界政府の利益のために研究を続けることを命じたのです。


血統因子はその後、様々な実験に応用されました。


例えば、"人造悪魔の実"。能力者の血統因子から造られたそれを食べると、食べた者も同じ能力を手に入れることができると言います。


さらに、"人造人間"なるモノも生み出されました。生物の誕生過程で血統因子を操作することによって、身体や思考、感情までもをプログラミングすることができるらしいのです。



到底信じられないようなことですが、実際、人造悪魔の実によって力を得た者がいて、人造人間も存在している、と聞きました。


この時点ですでに、彼らの研究は神の領域に達していた、と言えるでしょう…。






そして、血統因子によってそのようなことが出来るとわかると、この世で最も強欲な一族が黙っているわけがありませんでした。




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