• テキストサイズ

マリージョアの風【ONE PIECE】

第15章 存在理由



「彼に直接聞いてみなさいよ」


動揺どころか軽くパニックになっていると、モネが一息にあたしの近くまで飛んできた。それはもう、吹雪のように一瞬で。


ハッとした瞬間、彼女の大きな翼で抱きすくめられる。


「だからあなたは子供なのよ」


まずい、と思った時にはもう遅かった。


耳元で彼女のささやきが聞こえて。
なぜか分からないけど急激に体温が下がっていくのが感じられた。




…ああ、どうしよう。


今、ものすごく眠たい。




閉じちゃだめだと思うのに、瞼がだんだん重くなる。
体にも力が入らなくなっていく。



モネの言ったことが本当かどうか、今すぐにでもローに確かめたい。



確かめたいのに…。
なんだかもう、それも、どうでもいいや…。


ローの好みの女性がどうであろうと…あたしには関係ないんだもん。


彼の眼中に無いことは、とうの昔から知ってたんだし…。


脳裏に、去っていく彼の背中が思い浮かぶ。
いくら呼び掛けてもこちらを振り向いてくれない。


彼の向く先には、アップルグリーンの髪が見えて。勝ち誇ったように笑う…彼女。



「おやすみなさい。…目覚めた時に、"あの人"に会わせてあげるわ」



/ 716ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp