第14章 ゆりかご
「ナミー!」
「あ、アウラ!無事だったのね」
「なんとかね」
ナミと別れてから今までの短時間でそりゃもういろんなことがあったから、心身共に無事とは言い難かったけど、少なくとも大きな怪我はしてない。
ナミもウソップもみんな無事そうだった。だけど、どこを探してもやっぱりあの子達がいない。
「ね、子供たちは?あの子たちはどうしたの?」
「それがなァ。おれたちシーザーの野郎に眠らされちまったみたいでよ。ガキ共はそっから見てねェんだ」
「じゃあ、きっとシーザーが連れ去ったのね…!」
ウソップの言葉にあたしはやっぱり、と思った。やっぱり、シーザーは子供たちを連れ戻してしまったんだ。
ナミも顔を顰める。
「おそらく、ね。早く子供たちを探さないと。この研究所にいると思うんだけど」
「じゃ、あたしも探すの手伝うよ!多分、さっきより役に立てると思う」
さっきは雑音を聞き分けるのを諦めてしまったけど、頼れるものがこれしかないならやってみるしかない。
モチャの匂いも声も今のあたしなら分かるはず。
いや、絶対見つけてみせる。
そう思って早速モチャの匂いを辿ろうとした、その時。