第13章 悪魔の実
あ、あたしそんなに重かったっけ!?
確かに、最後の最後で咄嗟に、体を捻って足から着地しようとしたから、カカト落としのような感じでシーザーの頭を思いっきり蹴り落としてしまった気がするけど。
だけど、彼はそもそも。
「あら、おかしいわね。彼、ロギアなのに」
小さくつぶやいたのはモネ。
そうなのよ。
ガスガスの実の能力者なんだから、物理攻撃は効かないはず。
なのに、なぜ彼が倒れたのかって。
ちょうどあたしも気になってるところよ。
「…おいロー。アイツぁ、一体何者なんだ」
「お前に答える義理はねェ、白猟屋。…アウラ!いいから早くソイツから離れろ」
ローの鋭い声が聞こえて、あたしはハッと我に返った。
そう言えばローって再会してから初めてあたしの名前呼んだんじゃない?なんて場違いなことを一瞬思ってから、シーザーの傍から檻の手前までじりじりと後退する。
「し、失礼しました」
そして、居心地悪く、ガタイのいい謎の男とモネに向き合ったのだった。