第2章 旅立ち
「大っきらいなヤツらが追いかけてくるから。ご飯までここにいようと思って」
とりあえず渋々答える。
なんでそんなことを聞くのって聞きたいけど、きっとそれも答えてくれない気がする。
だから大人しく黙っていると、もともと剣のある眼光に鋭さが増した気がした。
「さっきの3人か」
「さっきの…って、みてたの?」
じゃあ助けてくれてもよかったのに!
見たところあたしより、いや、ライたちよりもさらに歳上な感じがするのに。なんでアイツらに一言ガツンと言ってくれなかったの!?
もしかして…アイツらが3人組だから怖かった?
意外と弱っちいやつなのかも?
いや、この際そういうことにしておこう。じゃないとさっきから気圧されてる気がしてならない。
いきなり見ず知らずの人にあんな風に起こされて文句を言っていいのはこっちのはずだ。
そう思うといくらか調子づく。