第12章 アウトサイダー
外ではドガーン、だの、ガッシャーーンだの物騒な音が鳴り響いている。
ルフィの「お前がケムリンか!」っていう笑い声が聞こえたかと思えば、たしぎさんの怒りの声と爆発音がそれをかき消す。何が何やら…。
…ん?たしぎさん?
確か彼女にはローが何やら攻撃をしていたような気がしたけど。そういえば、あの後どうなったんだろう。無事だったんだろうか。
外から聞こえる声に思わず耳を澄ませてみると、騒音に混じって非常に口の悪いたしぎさんの声が聞こえてくる。
彼女、こんなキャラだったっけ…??
あたしは首を傾げて尚も雪にピッタリと張り付く。
冷たいけど仕方ない。こうでもしないと外の様子が分かんないんだから。
あたしは聞こえてくる音から想像力を働かせて情景をイメージしてみた。
ケンタウロスと、海兵と、スモーカー中将とたしぎさん。そして麦わら一味3人。登場人物は多分それで全て。
それくらいなら、声を聞き分けて何が起きているか分かる。
ルフィはなぜかスモーカー中将じゃなくてたしぎさんと戦っているらしい。ロビンは周りの海兵を伸して…おお、ロビンカッコいい、非常に優勢みたいだ。
そしてフランキーは…相変わらず馬鹿でかい音を立ててケンタウロスを蹴散らしているらしい。なんか叫んでるけど爆音に紛れてよく聞こえない。
ふむふむと思ってしばらく状況を静観?静聴?していたんだけど。