第12章 アウトサイダー

ローはそれでもあたしに自由に動いていいって言ったけど、それは優しさでも何でもなくて、もしかして、言うこと聞かないあたしに愛想を尽かしただけだった…？


そんなことに今更思い至って、1人呆然とする。
同時に、心臓がぎゅっと苦しくなるのを感じた。



『…お前がどうしたいかは知ったこっちゃねェが、おれの邪魔だけはするなよ』



さっきローはそう言ったけど…。


あれは、おれはもう知らねェから勝手にしろってそういう意味だったんじゃないだろうか。死んでも知らねェぞっていう…。


現に、あれ以来彼はあたしの方をちらとも見ない。


うわ、なんだか、ちょっと、かなり、心が痛いかも。


今更気づくなんて。
しかもあれだけ啖呵切って言っときながら。


自分でもなんて勝手なんだろうと思わずにいられないけど、ローに見離されたと思うと気持ちが沈む。


同時に、これから始まるだろう作戦で、果たしてあたしは生き残れるのだろうかと些かの不安を抱えていた。