第11章 疑惑の研究所

「…そもそもなんで子供たちを眠らせる必要があったの？」


さっき、モチャもみんなと寝る！と言い、彼女も他の子たちと同じようにすやすやと寝息を立て始めた。


だから、もうそろそろ聞いてもいいんじゃないかと思ったの。


子供たちが暴れるからって言ってたけど。
なんで？どうして暴れたの？


眠らせないといけないほど暴れるって、何事よ。


あたしは純粋な疑問で聞いたんだけど、それを聞くとそれまで明るかったみんなの顔が一様に険しいものになった。ルフィまで口を引き結んでいて、ちょっと戸惑う。


さっきまであたしのことゆきんこ呼ばわりしてたのは何だったの。


意を決したように口を開いたのは、ナミだった。


「あなた、本当にトラファルガー・ローがなぜここに居るのか知らないのよね？」


え、どうしてそんなこと聞くの。
聞くのが怖くなるじゃないの。


あたしは戸惑いながらも頷く。


そして、あたしはこの研究所で行われている恐ろしい"実験"について、知るのだった──。