第11章 疑惑の研究所
「ちょっと待ちなさいよルフィ!」
突然、イカつい男の声が割って入る。
「あんた、その子がトラファルガー・ローの仲間だって言うなら、信用できないわよ!だって、私たちをこんな目に合わせたのは、その男なんだから!!」
…イカつい見た目と声に反して、喋り方は女の子っぽい。
それに、声の主──フランキーの目は輝かんばかりにきゅるんとしていて、拳を握りしてめているのにそれもまた愛嬌がある。
か、かわいい…。
サイボーグ人間にこんな感想を抱くのはおかしいんだろうけど!!なんか可愛いんだもの!
「そうだぜ!ルフィお前、人を信用するのが早すぎだ。そいつは今俺を突き飛ばしやがっただろ!!」
起き上がってきたウソップもフランキーの意見に同意のようだった。
だけどそれに関してはあたしにも言い分がある。
ぽんぽん飛び交う会話とルフィの毒気の無さに思わず忘れてしまっていたけど、あたしは飛び出した理由を思い出して、また一味を睨みつけた。
そして、怒りに拳を握りしめ、肩を震わせて怒鳴りつけたのだった。
「あたしだって、あなたたちがこんな悪党だなんて思わなかったんだから!!」