• テキストサイズ

マリージョアの風【ONE PIECE】

第10章 再会


「お前ら仲間じゃねェのか」


同時に、あたしの後ろから聞こえたのは、スモーカー中将の声。


────え?


振り返るよりも早く、あたしは突然、前からぐいっと腕を引っ張られる。


「え、わっ」


そしてそのままバランスを崩し、引っ張った人──ローの腕の中に飛び込んで。


気づいた時には。


あたしはローに片腕で抱きしめられていた。




ローの硬い胸板に押し付けるように抱きすくめられる。


だけど残念ながら、ドキドキ、なんてそんな甘い展開じゃない。




だって、ローはあたしを片腕で自分の方に引き寄せながら、同時に、


──ガギィン!!


もう片方の手で持つ大太刀で、スモーカー中将の十手を受け止めていたのだから。



「ずいぶん行儀悪ィじゃねェか…白猟屋」

「隙なんか見せるからだろうが。仲間割れは他所でしてろ」



…あ、あたしの後ろから中将が攻撃を仕掛けてたってこと…?


ワンテンポ遅れて状況を理解するあたしを、ローは何も言わずにドン、と自分の背後に突き飛ばす。


「…っ…」


雪の上に乱暴に投げ出されて、ハッと振り返った時には、すでに戦況はがらりと変わっていて。


それはつまり、スモーカー中将が、ローの首を絞めつけているところで。



/ 716ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp