第10章 再会
悪魔の実はその能力によって3種類に分かれると言う。
一つは、ローのような超人(パラミシア)系。“人智を超えた能力が身に着く種”っていうざっくりした枠で括られるから、あたしは一番自由度の高い何でもアリ系ってことで理解してる。
二つは、動物に変身する能力が備わる、その名も動物(ゾオン)系。実際見たことはないから、どんな風に変身するのかはイマイチ分かってないけど、名の通りだとしたら何となく想像はつく。
そして最後の一つは、自然(ロギア)系と呼ばれ、身体自体を自然物に変えたり、またはその自然物を意のままに操れるようになる能力。──3種の中で最も希少で、かつ最強の種と言われる。
今、船首で厳しい顔つきで島を見つめている人、スモーカー中将はこの3つ目の能力者──自然(ロギア)系だと海兵たちが言っていた。
そして、この島をこんな風にした、赤犬と青雉も。
大将クラスの自然系(ロギア)系能力者の一騎打ち。それは、これほどまでに常軌を逸するものなの…。
あたしはその名残を目の前にして、ごくりと息を呑んだ。