第9章 マリージョア
「てめェは何者だ??」
あたしはこの海軍船のトップ(おそらくさっきの会話の中将さん)の前に、文字通り引き摺り出された。
葉巻を2本くわえ、椅子に踏ん反り返ってあたしに詰問する様子は、この人本当に海兵?って疑問に思うくらい態度が悪い。でかい図体に剣のある目で上から見下ろしてくるから余計だ。
この目つきの悪さ、あの人を彷彿させるものがあるな…。
なんて真っ黒な青年を脳裏に思い浮かべてから、改めて今の状況を考えた。
結論から言うと、この船はこのまま新世界へ入るのでは無かったらしい。
世界政府に申請してレッドラインを越えることができる。
そこまでは間違い無いんだけど、なんと、超える時に船は乗り捨てないといけないんだって。
だから、さっき荷物を全部運び出していた、らしい。
そんなの知らなかったよー。
だって、レイリーは教えてくれなかったんだもの!