第8章 決意
祭りは盛大に執り行われた。
思った以上の盛り上がりを見て、馬車で城を出てからすぐに、あたしは安易に引き受けたことを後悔し始めた。
だって、こんなに大勢の人が参加するなんて聞いてなかったんだもの!
ロータスをただ浮かべるだけ。
そう分かっていても何か大失敗をやらかすのではと気が気じゃない。
隣でビビが笑顔で人々に手を振ってるけど、あたしにはそんな余裕があるはずもなく。
人々が視界に入らないようにじっと膝の上の両手を見つめていた。
本当に騙された気分…。
だんだん憂鬱になってくる。
だけど、そんなあたしを乗せて、馬車はどんどんサンドラ川のほとり、ブルーロータスの祭りの会場へ近づいて行くのだった。