第22章 唯一望んだもの(‪‪❤︎‬)

「またまた〜。驚いたふりなんかしちゃって。ふーん？やっぱりシュウが気になるんだねぇ…くくくっ」



「ライトくん…？」



「最近のキミ…家でも学校でも気が付くとシュウのこと目で追ってるじゃない？ほんっと、笑っちゃうくらい分かりやすいんだもんなぁ……んふっ」



「…そ、そんなことっ!!」



「じゃあさ、こんなのはどうかな。気になって気になって仕方ないシュウをここに呼んでさぁ…」



「シュウさんを!?」



「キミがボクに吸われて気持ちよくなっちゃってるとこを見てもらうってのはどう？」



「！」



「ほらほら、想像してみてよ。最高に刺激的だろ？……んんっ」



「やめて!!」



ドンッとライトくんを強く突き飛ばす。



「っ………！」



「あっ…ご、ごめんなさい！でも、ライトくんにはもうついていけないよ…！」



私はライトくんを残したまま、屋上から走り去った。



「んふっ…薬のせいだってわかってるけど、なかなかにくるものがあるね…。何をされても耐えられるって…永遠にボクのモノだって言ってたのにね？メグルちゃん…」



◇◆◇


【リビング】



「また貴方ですか？今度は一体なんだというのです。私は忙しいんですよ」



「お花ちゃんに飲ませたあの薬のことに決まってるだろ？ボクだって、それ以外にレイジに用なんかないよ」



ライトはまた再びレイジを呼びつける。



「ねえ、いつになったら薬の効果が切れて元に戻るの？…ボクもう飽きてきちゃった」



「…は？貴方…自分で説明書をよく読もうという気はないのですか…？」



「お花ちゃんも変な態度とるし、興ざめだよ」



「人の話を聞きなさい、ライト」



「お花ちゃんがシュウを意識し始めたとこまでは面白かったんだけど…なーんか、ボクの想像してたのと違うんだよねぇ…。だから、もう元に戻ってほしいんだけど」



「………………」



あまりにも身勝手なライトに流石のレイジも顔を険しくさせる。



「あの薬は実験段階のもの。もう元には戻らないかもしれませんよ」



「………っ！……どういうこと？」



「戻らない可能性があると言ったのです。説明書にも、副作用の保証はしないと書いてありました」



「…そんな…」



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