第20章 壊れ始める恐怖
「んふ。お花ちゃん、ここでイイことしよう?」
「っ……!な、何言ってるの…!」
「なんか興奮してきちゃったんだよ…」
「──ここ、お墓だよ…!?」
「だから?」
「っ…だからって…きゃっ!?」
「気にしないでいいよ。ボクが触ればお花ちゃんはその気になる」
「あっ…服の中に手を入れないで…!」
ゴソゴソと厭らしい手つきが服を捲り上げ、肌に触れるとその手の冷たさにピクッと身体を揺らす。
「ほら……ね……?」
「や、めて……!」
「んふ。今すぐしたいんだ。」
「私は…そんなつもりないっ」
「身体はこんなにボクを欲しがってるのに?」
「んっ!や、やだってば…っ」
「ね?えっちなこと、しよう?」
「しない…!」
ドクンッ
「っ…………」
また心臓が嫌な音を立てた。どんどん酷くなっている気がする。それになんだか…息苦しい。
「お花ちゃん、苦しいの?」
「んんっ……はぁ……」
「そう、じゃあもういいよね」
「(その、苦しいじゃないのに…!)」
ボタンを外そうとするライトくんを止めて、理由を説明しようとした。
「(でも、こんな状況で言ってもどうせ…聞いてくれないよね。)」
「何か言いたいことでもあるの、お花ちゃん?」
「な、んでもないっ……」
「くくっ…空気が読めるようになったんだね。ご褒美に…こうしてあげる」
「えっ…!?んっ…!?」
「っ……んふ、お花ちゃん…口を開いて。んんっ。」
「あっ…んんっ。ふ、ぅ……んっ……」
舌を絡め取られ、キスをされる内に息苦しさは治まった。
「んっ……はぁ……素直に、なったかな?」
「はぁ……んっ……」
「そう…頑ななのは心だけで充分だよ…ボクをもっと誘い込んで…」
「っ……あっ……」
服の中に忍ばせていた手が膨らみに触れる。
「んっ……や、ぁ……」
「ああ…気持ちがいい…そう…もっと…ん。」
「んんっ……」
「んふ。こういうロケーションも最高だよね…。見せつけてやろうよ。亡者どもにさ…」
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