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終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第18章 お似合いのカップル



「なんとなく…」



「お花ちゃんはウソが下手だなあ」



可笑しそうに笑ったライトくんを一瞥し、視線を月に戻す。



「ただ…もやもやするだけなの。ライトくんが…はっきりとしたことを言ってくれないから…」



「んふ。生憎とボクは、ヒミツ主義でね」



「だったら、永遠にヒミツにしておいて。私に悟られないように。そしたら…」



「知りたいだなんて思わない?」



「うん……きっと」



「──まあ、いいよ。今はあの月に免じてそういうことにしておいてあげる」



「……………」



「どうせ、キミはもう逃げられない。ボクとここまで交わり、血を分け与えてしまったのだからね。徐々にヴァンパイアとして目覚める日が来るんだよ」



「っ…………」



「つまり…キミはやがてボクらのもとに堕ちてくる…どういう形になるかは分からないけどね」



「どういう意味…?」



「夜を昼として生きるようになるってこと…ただ、そういう種族はボクらだけじゃないからさ。場合によってはそうなることもある。キミがどんな風になるのか楽しみだな」



「(私が…ヴァンパイアに…)」



そこでふと気づいた。



「ユイちゃんは生贄の花嫁って言ったよね?じゃあライトくんは、ユイちゃんの花婿さんになるってこと?」



「それはどうかな。既にビッチちゃんは他のヤツラに血を分け与えられてるからね。あの子も近いうちにヴァンパイアになるよ」



「でもライトくんはこの家の跡を継ぐことになるかもしれないんでしょう?」



「アイツの企み通りならね…。お花ちゃんと出会う前にボクはビッチちゃんの血を飲んでだし、それに彼女の血は…」



「ライトくん…?」



「…んふ。ボクは結婚するならお花ちゃんがいいんだけどね?」



「その手には乗らないから」



「ツンデレだね。そういうところも可愛いよ。チュッ」



「っ、ライトくん!」



頭にキスをしたライトくんの突然の行動に、カァッと顔が赤くなる。



「この家を継ぐことでアイツを殺せるなら、ボクは何だってするさ。」



「…殺、す?」



「まあ、もっとも。もしかしたら、それがヤツの企みかもしれないんだけどね」



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