第17章 ハジメテの痛み
「え?」
「こっちの話だよ。さあ。楽しい音楽の時間はオシマイ。丁度いいことに美味しいご馳走が来たから食事の時間にしようかな」
「っ………!?」
いきなり首を掴まれる。
「少し、試してみたいこともあるしね。ほら、そこに座りなよ」
「試してみたいこと?」
「試したいというか…どっちかと言うと、確認したいってのが正しいかなあ?」
「(答えになってない。)」
「ま。そんなことはお花ちゃんが知る必要がないことさ。早く、座って」
「っ……な、に……!?」
「折角ふたりきりになってるんだから、イイことしようよ、ね?」
「あっ!!」
強引に椅子に座らされ、何をされるのかと思いきや、ライトくんは制服のリボンに手をかけた。
「なんだ。お花ちゃんってば、今日もヤられる気満々じゃないか。こんな可愛いのつけて…」
「制服のリボンなんだから、女子は皆つけてるよ。やめて…!」
「っ……大人しくしなよ。そういうフリはもういいってね」
「フリに見えるならライトくんはどうかしてる」
「チッ……仕方がないなあ」
「っ!何するの?」
ライトくんは私の頭についているリボンを解き、両手を掴んだ。
「見れば分かるでしょ?ボクを邪魔しようとするこの手をこのリボンで縛るのさ」
「っ………!!」
「お花ちゃんって便利なもの持ってるよね。いつも手を縛る時に役立ちそうだ」
「や、やめ……」
「──んふ。こういうのもたまに悪くないでしょ?」
「やめて……っ!」
「お花ちゃんはたまにはもうちょっと違うこと言おうよ。そろそろ飽きてきた。抵抗も無駄だと観念して、自らボクに差し出すくらいでも構わない頃合いだよ?んふ。」
「そんなこと…絶対しない…!」
「へぇ。そのわりには随分と、身体が火照ってきてるんじゃない?イイ感じにほんのり桜色〜?」
「ッ……!?なっ……!!」
「カラダは、正直だね?」
「っ………!!」
「んふ。もっと触って欲しい?」
「バカ…言わないで!」
「んふ。ほんっと、強情だねえ。でも今日は大丈夫。建前のお望みどおり、触ってあげないよ。さっきも言ったけど、今日はお腹が減ってるんだ───いただきまーす。」
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