第15章 生きる意味
「キミを組み敷いて、その血を思う存分啜りたい」
「っ…来ないで…って言ってるでしょ!?」
じりじりと迫り来るライトくんに恐怖を感じ、顔を歪める。
「ボクは知ってるんだよ。キミがあの夜…そう、ボクに血を捧げたあの夜に…身体中にまき散らされたボクの感覚、そして火照りを持て余していたってことを…ちゃあんとね?」
「っ………!」
「キミは、そのことを懺悔しに来たんでしょ?いけないと思いつつ、ボクに翻弄されている。ボクの言葉に惑わされて、気になっていることをさ」
「近づかないで……っ」
「いいよ、その恐怖に満ちた顔。あぁ、やっぱり可愛いねお花ちゃん。すごくドキドキするよ」
「っ…………」
「ボクは今日、そんなお花ちゃんを慰めに来たんだよ。声にならない声で叫んでいる本当のキミの姿を、ボクは暴きに来た」
「やめて……」
追いつめられ、震える声でライトくんを見上げる。
「素直になりなよ、お花ちゃん。いや、これはお花ちゃんの本心と言うべきなのかな?」
「な、にを言ってるのか、全然分からな……っきゃ!」
ガシッと腕を掴まれた。
「あくまでもシラを切るつもりか。まあいいよ。だったらボクはお花ちゃんの身体に直接話をするだけだから」
「やめて……!」
「んふ。“キミ”に用はないんだ。ボクが用があるのは…キミの中に隠れてる、欲望まみれの女の子さ」
「……………」
「こうやって、ボクに束縛されて、身動きが取れない状態で、非道いことされたいんだろ?」
「ち、違う……」
「──ほら、言ってみろよ。前から後ろから、されたいですって。お花ちゃんの欲望まみれの魂は…ボクには丸見えなんだからね?今更隠しても、無駄だよ?」
「違うってば。もう黙ってよ…」
「認めないの?」
「っ………」
「純情ぶってるけど、本当は誰よりもえっちで、何よりも気持ちいいことが大好きで、少し痛いお仕置きが好きだって…認めなよ」
「っ、」
ライトくんの言葉にぞくぞくと身体を震わす。それを見たライトくんの眼が、歓喜で満ち溢れた。
「あはは!ボクの言葉でそんなに身体を震わせて。やっぱりマゾっ気あるよ、お花ちゃん。もう認めたも同然だよね───インラン。」
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