第12章 誤解とすれ違いの誕生日(‪‪❤︎‬)

「プレゼント？うーん、そうだなあ…カノジョの下着、とか？」



「それをプレゼントされて喜ぶ男の人なんていないよ！」



「お花ちゃんの下着をプレゼントされたらボクなら嬉しいけどなぁ」



「(そりゃライトくんは嬉しいでしょうよ…!!)」



でもそうじゃなくて…!!



「真面目に答えてよ」



「うーん、他には…そうだな…。やっぱりキミの身体に流れるその血、かな？」



その途端、何故か恐怖を感じ、身を震わせる。青ざめた私の顔を見たライトくんは可笑しそうに笑った。



「あははっ。ごめん、冗談だよ！…好きなコからもらったら、なんでも嬉しいんじゃない？」



「……………」



「あー今、ボクに血を吸われるんじゃないかってビクビクしたでしょ？」



「もうライトくん…」



冗談で良かっと心を撫で下ろす。



「でも、なんでもってのも困るよね？うーん…あ、お花ちゃんが好きなものをあげるといいんじゃないかな。んふ。」



「…………！」



「(あーあ、嬉しそうな顔しちゃって…)」



「……そっか……。うん！そうだね！ありがとう、ライトくん！」



「なあに、お花ちゃん？ボクに何かくれるの？」



「ちょっと参考に聞きたかったの」



「ちぇっ。なーんだ。ざーんねん。……ちょっと期待しちゃったのに」



「ご、ごめんね…？」



「んふ。いいよ。ほら、荷物持つよ。貸して？」



何だか申し訳なく思って謝るも、ライトくんは全然気にしてなかった。



「ううん、重いからいいよ」



「重いからこそボクが持つんでしょ」



「ありがとう」



「どういたしまして」



実は少し重たいと思っていたところだ。半分だけ渡すつもりがライトくんは全部持ってくれた。その優しさを私は不思議に思う。



「(ライトくん、なんだかいつもより優しい気がする…。いつもだったらもっと…)」



「お花ちゃん、どうしたの？急に黙り込んじゃって」



「あ、ごめんね…」



「んふっ……」



「(…きっと気のせい、だよね。)」



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