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終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第12章 誤解とすれ違いの誕生日(‪‪❤︎‬)



【リビング】



「(アヤトくん、ぐっすり眠ってたな。他のみんなもこの時間ならまだ寝てるはず…)」



外は夜と違って朝を迎えている。いつもならまだ寝ている時間なのだが、今日はアヤトくんの誕生日プレゼントを買いに行く為、こそっと屋敷を抜け出す作戦だ。



「よし…今のうちにそっと───」



「何をしているのです?」



「わぁっ!!」



急に声を掛けられ、驚いた顔で振り返る。



「レ、レイジさん!」



何でこんな時間に起きて───!?



「真昼間にこそこそと。どこへ行くつもりですか?」



「え、えっと…その…こんな時間に目が覚めてしまったので、散歩でもしようかなーなんて…」



「……………」



「(うぅ…めちゃくちゃ怪しまれてる!)」



「散歩……ねぇ?なんだか怪しいですね…」



「あ、怪しくないですよ!!」



「怪しい人は大抵怪しくないと言うんです」



「ぐぅ……っ」



サプライズだからみんなには黙っておきたい。何かの弾みでアヤトくんにバレちゃうかもしれないし…



「……………」



「あ、あの…レイジさん?」



「…アヤトですか。」



「え?」



声が小さくて聞き取れなかった。



「…まあいいでしょう。遅くならない内に戻りなさい。別に貴女がどうなろうと知ったことではないですが、アヤトが騒ぐと面倒ですからね」



「は、はい!!もちろんです!!」



ぺこっと頭を下げ、慌ててリビングから出るとそのまま玄関ホールへと向かった。



「(…危なかった…)」



アヤトくんやレイジさんもだけど、この家で隠し事をするのは本当に大変だ。でもアヤトくんをお祝いする為に頑張ろう!!



◇◆◇



「う……ん……」



朝日の眩しさに目を覚ましたアヤトは隣で眠っていると思っているメグルに声を掛ける。



「おい、地味子…。今、何時だよ…」



だが当然、返事はない。



「……おいって。」



不思議に思ったアヤトは隣を見る。



「………メグル?」



「……居ねぇのかよ」



「チッ…アイツどこ行きやがった」



舌打ちをして、アヤトはメグルを探す為に部屋を出た。



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