第9章 それが狂った愛でも
「あ……!」
いつまでも脱がない私にしびれを切らして、アヤトくんは強引に私の服を脱がす。
「(何でこんなことに…)」
恥ずかしさで泣きそうだった。
「……………」
「(あれ?なんかイタズラされるかと思ったけど…普通に洗ってくれてる?)」
ごしごしと体を洗ってくれるアヤトくんを不思議に思いつつも、内心では急にイタズラされるのではないかとヒヤヒヤしていた。
「あ、痛……っ!」
「あ?なんだよ、別に強くしてねぇだろ?」
「違くて…ちょっと傷が…」
「傷?あー、さっき噛んだとこか」
「う、うん…」
「まだ傷が乾き切ってねぇってか。……ん……チュッ」
「ひゃっ……」
「せっけんが沁みんだろ?だったら、舐めてキレーにしてやるよ。………ちゅっ。」
「ん……っ」
「………っ。ククッ、ナーニ感じてんだよ」
「か、感じてなんか…!」
「どうだか」
チュッと耳に軽くキスをして、アヤトくんの手は下へと伸びていく。
「やっ!そ、そこはいいってば!」
「チッ、暴れんなっつの!」
「変なトコ触ろうとしないで…!」
「別にナカに指入れるわけじゃねぇだろ」
「っ〜〜!もうっ!もうアヤトくん!そういう発言はやめて…!」
「まぁ…オマエがここで抱いてくれって言うなら、オレ様は喜んで気持ちよーくしてやるけどな?ククッ」
「っバカ…!」
「エッロいことされたくなきゃ暴れず、大人しくオレ様に全身隈なく、ぜーんぶキレーに洗われてろ」
それからアヤトくんは楽しそうに私の体を洗い始める。恥ずかしがる私の反応を見ながら、洗う場所を探して、時々際どい部分に手を伸ばしては焦る私を見て可笑しそうに笑って。
「(全裸だったら死んでた…!)」
「ほら、流すぞ」
「う、うん…」
弱めのシャワーで体を流してくれる。
「(なんだか余計に疲れた…)」
一応、本当に好意だったみたいだし
お礼…言っておこうかな
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