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終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第1章 PROLOGUE-はじまり-



「オマエ、家と学校の距離が遠いんだろ?ならここに住んでオレ達と一緒にリムジンで学校に通えばいい話じゃねーか」



「あー、それ賛成ー。この家さー、ビッチちゃん以外は男ばかりでまだむさ苦しくてかなわないんだよね〜。でもお花ちゃんが暮らしてくれるなら更に華やかになるよ〜」



「(何、言い出すの…?)」



「お花ちゃんもいてくれれば…少しは生活に、潤いがもたらされるかもしれないなって」



「…冗談じゃない」



「えー?どうして?」



「どうしてもっ!!」



何を勝手に決めてるんだと呆れを通り越して怒りが込み上げる。アヤトくん達と一緒に暮らすなんて冗談じゃない。私の安らぎの時間を奪われてたまるか…!!



「絶対に住まないからっ!!」



「おい!待ちやがれ!!」



「(待つわけないでしょ…!?)」



リビングを飛び出し、エントランスホールに向かって走る。もう何がなんだか混乱していて分からず、とりあえず外に出ることだけを考えて走り続けた。



「(とんだ災難だよ!!まさかユイちゃんが逆巻兄弟と暮らしてたなんて!!今日は厄日!!捕まったら本当に帰れなくなる…!!)」



「──おい。バタバタと五月蝿いぞ」



「っ………!?」



また目の前に現れた人物に驚いて足を止める。



「あなたも…逆巻さんですか?」



「何を言い出すかと思えば…。この家に住んでるんだから当たり前だろ。つーか、アンタこそ誰だ?人の家で騒ぐなよ」



「わ、私は……」



「おい、シュウ!そいつ捕まえろ!」



「ひっ!」



「お花ちゃーん、もう鬼ごっこはおしまい?」



「お、追いかけて来ないでよ…!!」



後ろから声が聞こえ、恐怖に染まる顔で振り返る。身体の震えはまだ治まらない。



「(逆巻兄弟大集合…!!)」



「お前らの知り合いか」



「彼女、今からこの屋敷で暮らすんです。なのに帰りたいだなんて…人の親切を何だと思ってるのかな。ね、テディ…?」



「親切も度が過ぎると有り難迷惑になるって知ってる!?それに一緒に暮らすなんて一言も言ってないよ!!」



「…何ですかその口の利き方。八つ裂きにされたいんですか?」



「されたくないですっ!!」



「じゃあ一緒にここで暮らしますよね?」



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