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終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第1章 PROLOGUE-はじまり-



「なのにさっきはコイツがいつまでも暴れるせいで食い損ねちまったじゃねーか!」



「いきなり押し倒して"食う"とか言うからでしょ!」



「うっせ!」



「ハッ…ダッセ」



「っ………!?」



どこからともなく…声が?



「あぁ?おい、その声はスバルのヤロウだな!?出てきやがれ」



「フン…」



「(…間違いない。この人…何もないところからスッと出てきた!)」



「人間の匂いがすると思ったら道理で…お前のせいか」



「(見たことない人…彼もアヤトくん達の兄弟なの?二年生では見かけないし、レイジさんと同じってわけでもなさそう…ということは一年生?)」



「お陰で貴重な睡眠時間が削られた。一体どうしてくれるんだ?」



「そ、そんなこと…言ったって!」



何で私が悪いみたいになってるの?



私は今すぐにでも帰りたいだけなのに!



「おい、なんとか言ったらどうだ。あぁ?」



ドコッ!!



「っ!?物に当たるのは良くないと思うんですけど…!!」



苛立ちを顕にした彼は、後ろの壁を拳で思いきり叩いて穴を空けた。



「安心しろ。次はテメェをぶっ壊してやる」



「断固拒否!!」



「拒否権なんかテメェにあるわけねぇだろ。お前のせいで睡眠時間が奪われたんだ。責任とって素直にぶん殴られろ」



「(この人も理不尽すぎて怖い!!しかも女の子を平気で殴るってどういう神経してんの!?)」



「ヒュー!相変わらず血の気が多い弟だなぁ。くっくっく」



「うるせぇ、年中発情期!お前のことなんかアニキと思ってねえからな」



「…ムカツク。その減らず口、閉じないと切り刻みますよ?」



「フン。そんなガタイでやれんのかよ。チビ!」



「(カナトくんにそんなこと言ったら…)」



隣から伝わってくる殺気に怯えながら、そろりと横目でカナトくんを見る。



「っ…テディ。見ておいで。コイツが次の僕らの獲物らしいよ」



「(目が怖っ!!)」



「ふー、やれやれ。いい加減にしてくださいよ?いくら温厚なこの私でも、そろそろ腹が立ってきました。この方を煮るのも焼くのもお好きに。…と言いたいところですが」



「(煮られても焼かれても困るんだけど!?)」



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