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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第7章 ※赴湯蹈火 【煉獄杏寿郎】2



「・・・杏ちゃん。・・杏ちゃん。・・・お願いだから・・。あやって呼ばないで・・・。」

あやは言いながら杏寿郎の方を肩越しに見た。それを見て悲しそうな愛おしそうな何とも取れない表情の杏寿郎。またその顔があやを苦しめる。

あやはまた背を向けて少し大きめに「あッ・・あッ・・・・」と艶っぽい声を出し、腰の動きを速めながら自身の中に入っているものを締めつけ、高みに導いてていく。

「あや・・・もう・・。」と杏寿郎が言い、また果てたのだろうビクビクと中で波打っている。胎の中に温かさが広がっているのが感じられた。全て出きるのを待ち、あやはちゅぷっと音を立てながら、魔羅を抜いて紙で拭いていく。
杏寿郎がその背中を抱きしめるがあやは「嫌・・・。」と体を捻って振りほどこうとする。

「あや。聞いてくれ。」

杏寿郎の力に勝てるはずもなく、肩を掴まれて顔を覗き込まれるが、あやも顔を見せまいと横に逸らす。仕方ないので、杏寿郎はそのままあやを抱きしめた。

「あや。辛かったな。」

「杏ちゃん。・・・もう本当に。やめて。聞きたくない。・・・もう駄目なんだよ。私たちは生きている所が違う。外に出ても元には戻れない。私は7年間で変わりすぎた。あなたの知っているあやはもういないから。」

杏寿郎の暖かい腕の中にこのままいられたらどんなに幸せだろうと一瞬思ったが、ふと目を上げると鏡台に映った大嫌いな自分と目が合った。そしてスウと冷静になる。
自分に望める幸せなど無い。お互いの為に早く追い返さなければ。と。

「たくさんのお金を使わせてしまって申し訳なかったけど、もうここには来ないで。」
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