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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第7章 ※赴湯蹈火 【煉獄杏寿郎】2


花魁と床入りするには少なくとも三回通わなければならない。一回目の初会は顔合わせ。盛大に宴会をして客の財力と人柄を見せ、花魁に気に入ってもらう。会話は無し。裏と呼ばれる二回目。これもほとんど接触はしないが初会と同じように宴会を催す。花魁に気に入ってもらえてやっと三回目で床入りになる。

で、初会である。

あやが上座に座って、客を見ると昨日の幼馴染。

・・・煉獄杏寿郎

下座できっちり正座をし、あやの方を向きニコニコしている。芸妓を何人も呼び、盛大な宴会を催して。
もともとの馴染み客である宇髄との知り合いは基本的にご法度なので、断るつもりだったが当然遣り手に止められた。お楼主さんにも「あの人は嫌です。」と泣きつくが、勿論却下される。
すでに杏寿郎からは身請けがしたいとの話も出ているようで、宇髄の身請けの金額と焚きつけ合えば儲けが増えると皮算用まで始めている。

数日後、
二回目も同じように盛大に宴会を催し、煉獄杏寿郎はニコニコしながらあやを見ている。お楼主さんからきつく言われたので、仕方なしに杏寿郎を上座に呼び、お酌をする。
これで客として認めることになった。
杏寿郎の真意が全く掴めない。花魁と馴染みになり、自由に話ができるようになるまで莫大なお金がかかるが、そんな無駄を許すような煉獄家ではなかった気がする。


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