第4章 燎原之火 【煉獄杏寿郎】2
煉獄先生は私の塾まで迎えに来てくれるようになった。
先生が迎えに来てくれるし、最寄りの駅も変えたからストーカーと会うことも無くなった。
先生は車で来てくれて、その後先生の時間を一時間だけ私にくれる。それ以外は「受験生だから勉強しなさい。」って。
先生が私にくれる一時間で、スタバに行ったり、お家でお勉強を教えて貰ったり、少しだけドライブしたり、週に二時間だけの幸せな時間。
最初はそれだけでもう充分だったんだけど、もう少しトクベツが欲しい。
先生にお願いしたら「いいよ」って言ってくれるかな。
「れんごくせんせい。今日は新しいお茶を買ったからお家で一緒に飲みませんか?」
「いいぞ。今日は何だ?」
「あまなつ烏龍茶」
「想像がつかんな。」
煉獄先生と一緒にいるのは楽しい。私が思っていたよりも先生はいっぱい喋っていっぱい笑って、可愛かった。
「せんせい。スイカも食べる?」
「勿論、頂く。」
食べ物を断ることが無いのはもう分かっているけど、一応尋ねる。可愛い顔で待っているのを見るのが好き。
「お茶、旨いな!夏らしい。」
「あまなつの香りはするけど、味はしない。不思議だよね。」
煉獄先生は大きめのスイカを三口位で食べた。ん?
「せんせ・・ぷっ・・た・・種は?」
「種?食べた。」
「ちょっ・・と・・待って あははは。種って食べて大丈夫?」
私がびっくりして大爆笑するのを「食べないのか?」と少し恥ずかしそうな顔で見ている。
煉獄先生と一緒にいるといっぱい笑う。
では、今日の本題。
「れんごくせんせい。恋愛相談なんですけど、いいですか?」
「む。苦手分野だが、言ってみてくれ。」
「私は恋人と最初は手を繋いだり、ハグしたりで満足だったんですけど。」
「うむ。」
「もう少し先に進みたいな。と思った時はどうしたらいいですか?」
「ほう・・。先とは?」