第24章 ※陽炎【煉獄杏寿郎】2完
煉獄は一旦陰茎を引き抜く。あやの身体を両手で抱えると、両膝を曲げて中腰になり、あやをそっと布団に降ろした。あやは慌てて背中に腕を回して体が離れないようにする。煉獄はなだめる様にあやの頭を優しく撫でた。
「あや、これが終いだぞ。頼むから命までは取ってくれるなよ。」
あやは少し眉間にしわを寄せて困った顔をしたが、小さく頷く。あやはこれで終わりに困ったのか、命を取るなよという言葉に困ったのかは不明だったが。
煉獄は自分を見上げて少し微笑んだあやに微笑みを返した。また頭をもたげ始めた陰茎を扱き、あやの濡れそぼった入り口に当てる。少しずつ暖かい胎に陰茎を沈めていく。
煉獄がゆるゆると腰を動かし始めると待っていたかのように膣が暖かく滑って絡みつく。胎の中の圧迫感にあやはたまらず腰を反らせて息を吐きながら顎を上げた。あやの肩に見える痣がまた少し大きく、赤くなった気がした。
「君は一体何者なんだろうな。」
煉獄は小さく囁くと、あやののけ反った顎に唇を落として、そのまま喉に舌を這わせて首筋を軽く噛む。ほんの少しだけ花の甘い香りがした。何の花かは思い出せなかったが煉獄の脳裏に早春の景色が浮かんだ。
煉獄は腰を動かしながら鎖骨や乳房、肩に口づけを落とし、舐めて、吸って、軽く噛む。慈しむように優しく何度も。
そして、自分の昂りが昇り詰めようとするのに合わせてあやの赤く色付いた唇を塞ぎ、舌を絡める。
あやの腰と頭を強く抱きしめると、奥に精を放った。大きく息を吐きながらあやの上に覆いかぶさる。二人の呼吸が少し落ち着くと煉獄はあやの顔を覗き込んだ。
「満足したか?」
あやも一つ大きく息を吐いた後、こくっと頷いた。