第17章 ※天馬行空 【宇髄天元】 3 完
こんな感じであっという間に3年半過ぎた。宇髄君は大学四年生になっていた。週に一、二回は会ってデートしたり、セックスしたりする。宇髄君はバイクの免許を取って、2人でバイクで出かけることもあった。
でも、宇髄君もだんだん「好き」って言わなくなった。その分セックスの時は「可愛い」「気持ちいい」ってたくさん言ってくれるようになった。セフレっぽいね。
夏過ぎた頃から宇髄君は余り笑わなくなった。何か悩んでる感じ。
もうそろそろ飽きられて終わりかなと思っていた矢先の事。
一緒に京都の川沿いを手を繋いで歩いていたら、宇髄君が立ち止まった。私が振り向くと少し微笑んで言う。
「あやちゃん。俺、大好きで大切な人がいるんだけど。」
・・・心臓が大きくドクンと跳ねた。とうとうその時が来ちゃったか。でも、なんだか肩の荷が下りたようで少しほっとした。宇髄君、好きになれる人ができたんだ。
「うん。おめでとう。良かった。」
私も微笑む。
「・・・あやちゃん的にはオメデトウなの?」
それ以外の言葉はないよ。嫌とか?何でとか?・・・まさか。
「・・だって、人を好きになるのっていい事じゃん。」
「・・・まだその人に気持ちは伝えてねぇから、あやちゃんにうまくいく様に相談に乗って欲しい。」
宇髄君はまた手を引いて歩き出したので、歩きながら話す。
「私、恋愛は得意じゃないから参考にならないと思うけど・・・・どんな人なの?」
「・・・う~ん。それもまだ良く分かんねぇ。結構仲よくしてたつもりなんだけど、掴みどころが無ぇ。見た目とかは俺の好みのど真ん中。何やってるところも可愛い・・・いや美人かな。」
「ふふふ。いい人に会えてよかったね。ご飯とか誘ってみた?」
「飯はよく行く。気も合うと俺は思ってる。・・・俺の気持ちにも気づいてると思うんだけどなぁ。」